月別アーカイブ: 2014年6月

プロが教える!退去時の敷金清算はここがポイント!

今回は退去時の敷金清算について。

入居者が退去する際に立ち会いを行います。

その際に床の傷や壁のクロス、喫煙の有無などをチェックして、その後約1か月以内に敷金の清算を行います。

この清算の際に問題となるのが、どこまでが入居者の負担で、どこがオーナーの負担なのかということ。

未だに入居者から全額取ろうとする不動産業者も少なくありません。

入居者が言って来たら減らしてあげればいいや・・・

な~んて思ってるところもあるでしょう。

こういう業者が入居者の不信感を募らせ、業界全体のイメージを悪くする。

 

敷金精算は入居時の契約書の内容によって、その清算内容(負担の範囲)は変わってきます。

特約でルームクリーニング代は入居者に負担して頂く契約であれば敷金から清算しなくてはなりません。

清算するときに大事なのは公平性。

入居者の負担とオーナーの負担がきちんと分かれているかも大事です。

過去には入居者に負担させる業者が多く、トラブルも多かったため裁判になったりするケースも新聞に出ていました。

 

こうしたトラブルを防ぐために国土交通省からは『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』が公表されています。

このガイドラインでは、壁クロスの貼り替えがあった際には、入居者とオーナーで入居年数に応じた負担割合や、原状回復の範囲の目安が示されています。

また、東京都からは、『賃貸住宅紛争防止条例』が施行され、契約時に原状回復にかんする説明と書面の交付が義務付けられています。

東京都内の賃貸物件に限定されていますが、弊社が管理している東京以外の物件でも、同様の契約を行っています。

上記のガイドラインと賃貸住宅紛争防止条例では、特約に関する事項については禁止されていません。

特約は、仮にガイドラインでの負担がオーナーとなっていても、金額や将来負担する内容が記され、入居者が納得して契約を行った場合は入居者負担で良いというものです。

いちばん多いのは『ルームクリーニング代』でしょう。

ルームクリーニング代は、ガイドラインでは貸主の負担となっています。

しかし、ほとんどの賃貸物件でルームクリーニング代を特約に入れている契約が多いのが現状です。

昔の賃借人さんは退去時にきちんと部屋を掃除して出ることが『礼儀』として定着していました。

しかし最近では退去の立ち会い寸前まで引っ越しを行っているケースが多いです。

こうした賃借人の変化もあるでしょう。

退去時の状態によってはかなり大変なルームクリーニングになります。

汚れは長く放置すると簡単には落ちません。

特に水回りはなかなか落ちないんです。

特約が無い場合でも、こうした汚れは『善管注意義務違反』としてクリーニング費用が借主負担になります。

『善管注意義務違反』ってなんだか難しい言葉ですけど、簡単に言うとこうです。

 

『人のものでも自分のもののように大事に使いなさい。』

 

わかります?

自分の大切なものを汚されたら怒りますよね?

たとえば、人に大切な洋服をでもバッグでもいいですが、

貸した物が傷や汚れがついて戻ってきたら嫌ですよね?

それと同じく、貸物件だからと言って自分には関係ないと手荒く扱ったり、水漏れを放置したりしたら、それはあなたの責任です、という事なんです。

 

クリーニング代を特約に入れるのは、退去時じゃないとその方の使い方がわからないから。

身なりが綺麗だから部屋も綺麗に使ってくれるだろう、と思ったら大間違い。

そんなケースもありますから・・・。

中には自分のせいじゃないと言い張るひともいます。

 

特に汚れに関する感じ方は個人個人で違うので、一定の取り決めを行わないとトラブルが絶えません。

そのために『ルームクリーニング代は入居者負担』という特約を付けているのです。

退去時の敷金精算にも関係して大事なのは、やはり入居時の契約書や重要事項説明書と言った契約書類一式なんです。

そこに書かれていることが土台となって、清算が行われますので。。。

 

私たちが清算を行う際には、入居年数、工事単価、面積、数量、入居者の負担割合と金額、貸主の負担割合と金額をすべて出して清算します。

要するに10,000円の工事であれば入居者がいくら、貸主がいくら、と1円単位で出すのです。

お互いがきちんと負担していることを明確にすることで、公平性を保っているのです。

こうした清算書を出していれば、トラブルになることはまずありません。

 

こうした実務が賃貸管理では重要になってくるのです。

これは入居者に対してだけではありません。

貸主であるオーナーにとってもわかりやすい清算書であるかは重要です。

今までにいろいろな清算書を目にしましたが、入居者と貸主双方の明細を出している会社はまずありません。

シンプルに考えれば、わざわざ別々の明細書を2枚作るよりも1枚だけにした方が手間もかからない。

お互いに納得できる。

我々の業務も簡素化できる。

良いことばかりです。

 

もし、今まで清算書について何も思わずにいたのであれば、一度見直してみるといいでしょう。

何事も『気づき』が肝心です。

 

 

ではまた。。。

 

 

 

 

 

賃貸管理契約の解除のしかた

今回は賃貸管理委託の契約をどうやって解除するか?についてご紹介いたします。

 

まず、賃貸管理委託契約は主に購入された会社または系列の管理会社と行っているケースが多いともいます。

そのため、賃貸管理会社が自身で選べることを知らないオーナーさんも多くいらっしゃいます。

 

ここに気づくのは、他人から聞いたり、インターネットで検索したり、管理会社が倒産しちゃったりした時だと思います。

そして気づいたとしてもどこからどう手を付けていいのかわからない・・・

 

簡単のは、変更しようと思っている賃貸管理会社に聞くことです。

聞けば丁寧に教えてくれるでしょう。

そもそもそんなに難しくないのでお任せしちゃえばいいと思います。

 

かならず確認されるのは、管理会社との契約書です。

賃貸管理の変更に関してどんな規定になっているか?

いちばん重要なところです。

たとえば管理会社の変更には数か月前に書面での通知が必要だったり、月末じゃないとダメだったり、違約金の規定があったり・・・

中には管理を変更させないようにする会社もあるので、面倒な場合は新管理会社へ丸投げすればいいのです。

ほとんどの部分を新管理会社がやってくれます。

問題があれば、1つ1つクリアしてくれます。

こうして管理会社は変更されます。

 

では前の管理会社が倒産したらどうするか???

 

これがいちばん面倒かもしれませんね。

これは時間との勝負です。

急に他の管理会社を探しても、どこへ頼めばいいかわからないでしょうし。

これは賃貸経営のリスクのひとつなのですが、倒産してから気づく方が多いでしょう。

入金のチェックをしていないオーナーであれば、下手をすると数か月間も気づかない、なんてこともあります。

具体的な手続きに関しては『管理会社倒産リスク』に詳しく書いてあるので興味があれば見てみてください。

 

 

ではまた。。。

 

 

発信!発信!発信!賃貸管理業が情報発信する重要性。

世の中には賃貸管理の会社が多数あります。

 

私たちと同じく東京・神奈川・埼玉・千葉といった、1都3県を対象に管理している賃貸管理会社も数えきれないくらいあります。

 

ただし、賃貸管理について語っているブログやホームページは目にすることはほとんどありません。

個人的には少し違和感がありますが、投資用ワンルームマンションやアパート・マンション建築、中古のアパート・マンション投資。

『不動産投資』に関する情報は盛りだくさん。

不動産投資はこんないいですよ~♪♪

と言った具合にメリットを大々的に載せている。

まぁ、リスクについてはあまり書いてないですけど・・・

 

そうは言っても商品をアピールする努力しているんです。

 

こと賃貸管理に関してはどうでしょう?

賃貸管理を行っている会社で、賃貸管理の実務や業務内容をきちんとホームページやブログで書いているところはほとんどない。

書ける人がいないもしくはそこまで業務を理解していないといったところでしょう。

 

まずオーナーが賃貸管理会社を選ぶ基準は何か?

 

おそらく、初めに考えるのはその会社の規模でしょう。

選ばずにアパート・マンションを建築した業者や、販売会社にそのままお願いしているケースも多いでしょう。

もっと言えば、賃貸管理会社を選べることすら知らない人もいるでしょう。

こうした情報発信をしないと私たちのような賃貸管理会社は気付いてもらえない。

その会社の能力や考え方も理解してもらえない・・・。

 

みなさんは大手だから賃貸管理に関する能力が高いと思いますか?

私は決してそうは思わない。

むしろわれわれ中小の賃貸管理会社の方が能力は高いと感じる。

なぜなら個人個人の業務の幅が広く、その中で蓄積される知識は大手の比にならない。

実務的なことを言えば、多くの会社で退去の立ち会いや原状回復に関しても、ほとんどが外部へ丸投げしている。

実際に私たちのもとへ内装の依頼があるからわかるんです。

でもこうした実情を知らない方もたくさんいる。

 

能力が伝わらないのは、『賃貸管理』につて語らないから。

私はそう思います。

 

投資家としてオーナーになった方、持家を貸してオーナーになった方、相続でオーナーになった方。

いろんな事情でオーナーになった方がいる。

我々が賃貸管理について語り、その重要性に気づいてもらうことでそこに価値が生まれるのではないか。

そういう意味では、賃貸管理をそれぞれのオーナーに理解してもらえるように情報を発信しなければいけないと思います。

 

これは私たちだけではなく、他の賃貸管理会社も同じく情報発信することで、多くの方に『気づき』を与えることができるのではないでしょうか。

賃貸管理会社で自社の強みや、実務をきちんと語れる会社がどれほどあるのか?

そこにも問題があるでしょう。

本来、賃貸管理は不動産投資と密接に関係しています。

しかし不動産投資を知らない管理会社が多すぎるのも事実。

これは賃貸管理業界も改めなければなりません。

なぜなら不動産投資を知ることで、賃貸管理業務の重要性がとても理解できるからなんです。

極端な話を言うと、資産を減らしてしまうことになりかねません。

 

たとえば・・・

賃貸を楽に付けるために安い賃料で募集するという話があります。

しかし、賃料を下げることが利回りにどう影響するのか?

利回りに影響すると売却価格にどんな影響があるのか?

これを知ることが大事なんです。

 

仮に30戸の1棟マンションひと部屋3,000円賃料が下がったとしましょう。

そうすると年間の賃料が全体で1,080,000円下がります。

このマンションを売却する際に利回り8%で売るとなるとどうなるか?

ひと部屋3,000円が、売却時には1,350万円も価格が下がってしまう事になるんです。

 

分かりにくいかもしれないので、この金額がどうやって出されたか下記に計算してみましょう。

 

30戸のマンションの賃料を1部屋60,000円としましょう。

 

月額賃料  1,800,000円

年間賃料 21,600,000円

利回り8%で売却しようとすると・・・

2,160万円÷8%=2億7,000万円

(2億7,000万円の8%が2,160万円)

 

ひと部屋3,000円賃料を下げたら・・・

月額賃料  1,710,000円

年間賃料 20,520,000円

2,052万円÷8%=2億5,650万円

(2億5,650万円の8%が2,052万円)

 

賃料を下げる前と比べると・・・

 

2億7,000万円ー2億5,650万円=1,350万円

 

どうでしょう?

ひと部屋3,000円でこんなに違ってしまうわけです。

年間100万円以上の違いですから、年数が増えれば増えるほどその額は大きくなります。

こうしたことを知って賃貸管理業務を行うのと、そうでないのと、どちらが本気で考え、動くかはご理解いただけるでしょう。

 

不動産を貸すということはそこからは投資です。

別の言い方をすると、運用商品に変わるわけですよね。

 

オーナーの目的も多種多様にありますから、すべての方がこうしたレベルを求めるかはわかりません。

でも、賃貸管理を行う上で、こうした経験と知識が必要なときは必ずあります。

 

その時に応えられるかどうかということが、やはり重要でしょう。

 

そして各賃貸管理会社は何を得意とし、どのようなことに応えられるかをアピールすることも必要だと思います。

そうしたサービスの競争が賃貸管理の質も上げていくのではないかと思うんです。

 

残念なのは、こうした競争がほとんど行われない業界でもあるんです。

世の中が変化しているというのに・・・。

 

少なくとも私たちは進化する賃貸管理会社でいたいと思っています。

そして賃貸管理会社の枠を飛び越え、もっと大きな付加価値を提供できるようになることが、新しい『価値』を生み出すのだと私たちは信じているんです。

 

 

ではまた。。。

 

 

 

 

 

 

管理会社が教える投資用マンションの収益改善方法

今回は投資用マンションの収益改善についてご紹介します。

 

投資用マンションを購入して10年くらいの間に、入居者の入退出を経験すると思います。

その際に家賃が下がることもあるでしょう。

初めに設定した家賃にもよりますが、購入してから今までに、同じエリアで新築が建つと、同じグレードのマンションは競合します。

そのため、家賃が下がることがあるんですね。

 

つまり家賃が下がるのは競合が増えている証拠。

それに伴い入居者の選択肢が増えているということです。

一部のエリアではなかなか新築が建たないので、競合も少なく賃料は維持または上げることが可能です。

そうではない場合には、やはり賃料を維持する努力をしなくてはなりません。

 

また、10年の間に必ずと言っていいほど、修繕積立金が上がります。

購入当初と比べると3倍~5倍は上がっているでしょう。

その分賃料が増えればいいですが、なかなか難しい。

ですからこうした支出の増加も、賃料が下がるのと同等の意味を持ちます。

 

収益を維持するには、以前のブログでも書いてますが、収入を上げるか支出を減らすかのどちらか。

そのために設備をリニューアルするオーナーさんもいます。

ただし、経済的な事情もありますから、なかなか大きな出費をしてグレードを上げたりできないのが大多数ではないでしょうか。

 

ではどうするか?

支出を減らすしかないですよね。

 

では支出って何を?

 

まず管理費には手を付けられません。

なぜなら管理組合の議決が必要なので、まとめるには相当な手間がかかるでしょう。

ただでさえオーナーの所在地がバラバラな投資用マンションにはハードルが高すぎます。

修繕積立金も減らせない。

固定資産税も減らせない。

では何が残るか?

 

答えは

『ローンの支払い』 と 『賃貸管理委託料』です。

 

10年も経過すると元金もそこそこ減っています。

すると評価額は市場価格に近付いているんです。

購入された時期と物件、金利によっては市場価格よりも下がっていることもあります。

その時に考えるべきなのが、借り換えなんです。

 

今は低金利のご時世。

借り換えをすることで、金利が下がり支出が減ります。

銀行によっては評価が厳しく、いくらかの繰り上げ返済が要求されることもあるでしょう。

 

ただし、上手に借り換えができれば、必ず支出は減り、収益が改善されます。

書類を出したり、いろいろと面倒なこともありますが、借り換えできるのであれば大した労力ではありません。

借り換えできないという、労力が無駄になるリスクはあるものの、検討する価値はありますよ。

 

中には面倒な方もいるでしょう。

その場合は、賃貸管理委託料の減額を考えてみてください。

 

一般的な管理委託料は賃料と管理費を合わせた金額の5%が相場です。

単純計算で家賃の合計が100,000円なら賃貸管理委託料は5,000円。

 

この委託料が安くなればその分家賃が上がった事と同じです。

私たちが提供している金額は都内最安で、800円。

集金代行でなおかつ振込手数料も込みです。

 

では5,000円かかっていた賃貸管理委託料が800円になったらどうでしょう?

4,200円も収益が改善するわけです。

 

家賃を4,000円上げるのは大変です。

確実にできるかどうかわからない借り換えと比べてとても簡単です。

もちろん、管理委託料を減額できて、なおかつ借り換えもできたら、大幅な収益改善になりますね。

 

お金をかければできる改善もありますが、これはかけたコストを回収すまでの時間がかかります。

なので判断が難しい。

どこまでお金をかけていいのかつかみにくい。

すべては予想でしかないからです。

お金をかけてやるのは、むしろ空室対策に近くなりますね。

 

自分が一生懸命維持しようとしても、やはり需要と供給のバランスには逆らえない。

少し視野を広げれば違った見え方ができますので、一考の価値はあるでしょう。

 

投資用マンションについては、昨今の売却情報も含めて、後日ご紹介したいと思います。

 

 

ではまた。。。

 

 

 

 

 

失敗しないマンション投資の物件選び

今回はマンション投資をする際の物件選びです。

 

マンション投資を行ううえで、新築と中古のどちらを購入したらいいのか、迷われる方も多いと思います。

それでは、どの様なポイントに注意してマンションを購入したらいいでしょう。

これは、購入する目的や年齢、自己資金などによって選択肢も変わってきますので、自身のライフプランに合わせて選択しなければなりません。

ですから、新築と中古それぞれの、マンション購入する際のメリット、デメリットについて、知っておく必要があるでしょう。

 

新築マンション購入のメリット

・立地や間取りが自分で選べること。

・設備が最新式で、建物のグレードが高いこと。

・減価償却期間が長期にあるので、節税しやすいこと。

・長期的な家賃収入が見込めること。

・ローン利用の際は、団体信用生命保険に加入する為、万が一の時には比較的新しい状態で無借金のマンションが残ること。

 

新築マンションのデメリット

・価格が高いこと。

・中古に比べ運用効率が低いこと。

・建築中の場合、購入時に建物が見れないこと。

 

新築マンションには、主にこのようなメリット、デメリットがあります。

なんと言っても価格は高めになりますので、運用効率がいいとはいえません。

しかし、マンション経営のポイントである立地や間取りは選ぶことが出来ますし、設備も新しいので、長期的な所有には向いています。

どこをポイントにするかは各々違いますので、自身に適した選択をするのがいいでしょう。

 

 

中古マンションのメリット

・家賃収入に対して価格が安いため、運用効率がいいこと。

・現物を見ることが出来るので、管理状態が把握しやすいこと。

・現在の修繕積立金残高がわかるので、急な積立金変動が無いこと。

 

中古マンションのデメリット

・部屋の状態が見れないので、購入後に思わぬ修繕負担がでる可能性があること。

・減価償却期間が少なく(又は終わって)節税効果があまり期待できないこと

・築30年以上の物件は、売却しにくいこと。

 

中古マンションは価格が安い分、運用効率が良くなります。

ですから、現金での運用や退職までの期間が短い方の運用には大変向いています。

 

このように、新築マンションと中古マンションではメリット・デメリットがそれぞれ違います。

新築マンションと中古マンションの購入判断の目安としては、上記のメリット・デメリッ

トを考慮したうえで検討することをお勧めいたします。

新築と中古を検討するうえでの考え方として、現金(預貯金)が多く、退職までの期間が短い方は中古で効率よく運用。

現在、現金は少ないが退職まで相当の期間がある方。

生命保険代わりに所有しながら、ある程度まとまった資金が貯まったときに繰り上げ返済を計画できる方などは新築。

といったように、長期的な所有プランを視野に入れて検討してください。

 

次に物件の選び方についてのポイントをご紹介したいと思います。

 

Point1・都心まで30分圏内。

入居者は利便性に家賃を払います。

通勤・通学の便利なエリアは、学生から社会人までの賃貸需要が見込めます。

また、東京・新宿・渋谷・池袋などのターミナル駅へのアクセスも重要です。

 

Point2・最寄り駅から7分以内

マンション経営は最寄り駅から徒歩10分以内が望ましいと言われています。

しかし都内では、10分歩けば他の駅も使えるところが少なくありません。

駅からの距離は資産価値にも関係してきますから、賃貸の面から考えても7分以内がいいでしょう。

 

Point3・マンションの規模は最低でも総戸数30戸以上。

大規模の物件の方が戸数の少ない物件よりもメンテナンス費用が安くなりますし、物件自体の見栄えもよくなります。

ローン会社の評価の仕方も30戸以上が最低限の目安になっています。

但し、タワーマンションの場合は管理費が割高になると言われ、12~15階建てのマンションが、1番効率が良いとされています。

 

Point4・2階以上の部屋

何度か触れてきましたが、セキュリティの面から考えると1階は敬遠されがちです。

最近の入居者はインターネットで部屋探しをする方も増えています。不動産ポータルサイトの条件検索で『2階以上』という項目がありますので、1階では検索にヒットしない場合もあります。

入居者の目に多く触れたほうが、より入居率も高くなります。

 

Point5・家賃10万円以下

ワンルームや1Kのマンションでは賃料10万円以下が良いでしょう。

最上階は人気があるかというと、賃貸マンションの場合はそうでもありません。

好景気には10万円以上の部屋も賃貸需要は多くありますが、不況時には高い家賃の部屋を借りられる人の需要数が減ってしまいます。

 

Point6・外観は総タイル張り

建物の劣化を遅らせてくれます。

見た目にも高級感があり、適切な管理状態であれば資産価値の目減りも少なくなります。

思った以上に管理状態のいいマンションは、売却時も有利です。

また、ワンルームや1Kのマンションでは1階には部屋が無い物件が理想です。

エントランスも豪華で広いですし、バイク置き場や駐輪場などの設備も充実します。

 

Point7・周辺生活環境

住みやすさや周辺環境は入居を決めるうえで重要です。

買い物や食事などの商業施設の充実は生活環境を豊かにしてくれます。

単身の入居者が対象の場合、最低でもコンビニが徒歩5分圏内にある事も重要です。

 

Point8・競合物件が少ないこと。

競合物件が少ないエリアは希少性も増します。

都心の新築が建ちにくいエリアの物件は賃貸も強く、売却時も高値で取引されます。

逆に、周辺に次から次へと物件が建築されるエリアは供給過剰になる場合もあります。

 

その他、新築と中古でもポイントは変わってきます。

特に中古は築年数によって利回りの目安も変わりますし、新築ではローンを利用した場合の収支なども重要です。

マンション購入は生活設計の一部となりますから、各々の考え方によって違ってきますので、自身のライフスタイルに合う物件選びをするべきですね。

 

次回はマンションの『管理』についてご紹介したいと思います。

 

 

ではまた。。。

 

 

 

意外と知らないマンション管理の種類

今回は、マンションの管理についてご紹介しようと思います。

 

 

マンション管理には、『建物管理』と『賃貸管理』の2種類の『管理』があります。

一般的な実需(自己が住むもの)マンションでは『建物管理』のみなりますが、部屋を貸し出す場合には『賃貸管理』が重要になってきます。

それぞれの管理内容は全く違いますので、『建物管理』と『賃貸管理』についてわかりやすくご紹介しましょう。

 

 

建物管理

建物管理は区分所有(部屋)以外の管理の事を言い、主に建物全体(共有部分)の管理のことを表します。

この建物管理の費用には、マンションを購入してから必ず払う『管理費』と『修繕積立金』の2つがあります。

『管理費』と『修繕積立金』の違いは、簡単に言うと『資金使途』です。

経理上も別に処理しなければなりません。

原則として『修繕積立金』として積立てているお金を『管理費』の費用として使うことはできないということになります。

それでは具体的な『資金使途』の違いとは何でしょう。

 

『管理費』で行うもの

・管理人への給料

・エレベーターや共用設備の保守・点検・管理・運転費

・建物清掃

・管理組合の運営費

・共用部分の軽微な補修費(電球など)

 

『修繕積立金』で行うもの

・『長期修繕計画』のもと定期的に行われる設備の交換、修繕。

・不測の事故やその他特別な事情により行う修繕。

・敷地や共有部分などを管理するうえで、各所有者全体の利益のために必要な管理。

 

建物の管理状況は資産価値を保つうえで非常に重要です。

マンション管理では、各管理組合が建物管理を委託する管理会社を選定し、長期修繕計画のもと建物をメンテナンスしています。

『管理費』のコストは建物管理を委託する管理会社によっても変わってきますので、最近のファミリーマンションでは管理コストの見直しをする管理組合も増えてきました。

しかし投資マンションの管理組合の場合は、所有者が全国に分散していることもあり、所有者のマンション管理に対する意識が低いというのが現状です。

 

ほとんどのマンションの場合、修繕積立金は数年に1度、値上がりしていきます。

これは、『修繕積立金』には『均等積立方式』『段階増額方式』『一時金徴収方式』の3つの方式があり、ほとんどのマンションで『段階増額方式』に設定される為です。

下記の方式の特徴をご覧いただくと、それぞれの特徴がご理解いただけると思います。

 

方式の特徴

 

『均等積立方式』

長期修繕計画に対応する期間の総額を算出し、その金額を同期間の月数で割り戻した金額を月額とする方式。

 

 

『段階増額方式』

均等積立方式と同様に総額を算出し、一定期間ごとに段階的な増額を行い最終的に必要となる総額と一致させる方式。

 

 

『一時金徴収方式』

段階増額方式と同様に総額を算出し、積立金総額との不足額(差額)を購入者へ予め明示し、不足する金額が大規模修繕の時に一時金として徴収される方式。

 

 

マンションは各建築材料の耐用年数に応じて、新築に近い状態に戻す大規模修繕を行う時期が必ず来ます。ですから分譲会社は総予算の把握のためにも『長期修繕計画』を作成し、計画に対応した修繕積立金を設定しています。

『長期修繕計画』は、修繕の時期やコストを予め予測し、その時に修繕費用がいくら必要なのかを算出するうえでとても重要なものです。

この算出金額をもとに、『修繕積立金』をどの方式で徴収するのかを決めるのです。

新築マンションの場合、修繕積立金は分譲会社が設定するのが一般的ですから、購入時の費用負担を軽減するためにも、『段階増額方式』を採用しているところが多いようです。

マンション投資の場合は、修繕積立金が段階的に値上がりしていくと、その都度キャッシュフローが変わってきますから、きちんと資金計画をしておく事が必要です。

 

 

 

賃貸管理

マンション経営の中で、賃貸管理は大変重要です。

賃貸管理は建物管理以外の専有部分(主に室内)を管理しますので、入居者とオーナーとの間に立つエージェントの役割をします。

まず、ご存じ無い方の為にも賃貸管理とはどのような業務内容なのか、一般的な内容をご紹介致しましょう。

 

賃貸管理の業務内容

・入居者の募集(不動産ポータルサイトへの広告や、賃貸仲介専門会社への営業活動)

・賃料査定(新規募集時・更新時)

・入居者審査、連帯保証人審査(会社毎に審査基準が違います)

・契約、更新手続き(契約書の作成から契約金の精算まで)

・家賃滞納者への催促、督促、訪問

・家賃などの集金、送金

・入居中のクレーム処理、修理手配

・契約違反者への注意、指導

・退室立ち会い

・部屋の修繕、リフォーム手配

・敷金精算

 

 

賃貸管理の2つのメニュー

 

1、家賃保証システム

賃貸管理会社がお部屋を借り上げし、毎月一定の家賃をオーナーに支払うシステムです。相場家賃の10%程度が借り上げ手数料として引かれます。

礼金や更新料収入は入りませんが、空室時も家賃を支払ってくれるため、安定した家賃収入が得られます。

 

2、集金代行システム

入居者の募集や家賃の集金、更新契約、クレーム処理など、オーナーに代わってすべての業務を代行する一般的なシステム。

実質家賃の5%程度(消費税別)が手数料として引かれます。振り込み手数料を別途徴収している会社もあります。通常、礼金や更新料は管理会社と折半になります。

 

 

賃貸管理会社は、マンションオーナーの代理として、マンション購入後の入居者探しから退去後の精算まですべてを行いますので、オーナーとは長期のお付き合いとなります。

しかし、一般的には事務的に管理のみを行う会社がほとんどですので、特に担当者もつきません。これはほとんどの管理会社が分業制になっているためです。

 

優良な管理会社は空室期間を短くする様、一生懸命に営業活動をしてくれますし、販売会社のように離職率も高くありません。

 

投資マンションは不動産業界の中でも特殊ですから、マンション投資について熟知している会社を選ぶことも重要です。

マンション経営には税務や生命保険の知識はもちろん、将来的には売却までの一連のサポートが必要です。不動産の知識と投資マンションの販売経験を持った管理会社であれば、購入の動機から将来的な目的まで熟知していますので、相談や提案までの幅広いサポートが期待できます。

 

マンション管理と一言で言っても違いがあるんです。

ご参考に。

 

 

 

ではまた。。。

 

 

 

 

 

 

販売会社は教えないマンション投資のリスク

前回は主にマンション投資のメリットについてご紹介してきましたが、今回はマンション投資のリスクについてご紹介したいと思います。

 

私たちが賃貸管理を行っている中で思うことですが

マンション経営で1番重要なもの・・・

それは『自覚』です。

なぜ『自覚』が重要なのかのご理解為にも、マンション投資のリスクについて知ることが必要です。

 

まず、マンション投資をスタートした方々はマンションを購入したわけですが、同時にリスクも購入したことになります。

ですから、マンション投資を成功させるには、リスクをどう対処するかが大切になってきます。

 

マンション投資は他の金融商品にくらべ変動が少なく、安定した収入が得られるので、所有している実感が無いという方もいらっしゃいます。

しかし、マンション投資を行っている以上、ご自身がマンションの『経営者』だという事を忘れてはいけません。

月々の負担が少ないから・・・。

税金が節約できるから・・・。

などといった、部分的なところだけに注目するのではなく、長期的な投資姿勢が必要です。

マンション投資は購入した後は放っておいても家賃収入がローンを勝手に減らしてくれるものではなく、販売した会社や営業マンが皆さんのリスクを背負ってくれる訳でもありません。

マンション投資を始めた以上、常にリスクと隣り合わせになるのです。

少し大げさに聞こえるかもしれませんが、投資である以上、きちんとマンション投資特有のリスクを把握し、対処方法を知っておく必要があります。

 

それでは、マンション投資のリスクについて、是非知っておいていただきたいポイントをご紹介しましょう。

 

1.金利変動リスク

マンション投資を行う際、多くの方が銀行やノンバンクのローンを使いますが、ご自宅の住宅ローンと違うのはマンション経営のローンは全てと言っていいほど変動金利になります。

金利変動リスクを知るうえで、変動金利の種類と性質を知る必要があります。

 

◆変動金利の種類

変動金利には長期プライムレート連動型(長プラ連動)と短期プライムレート連動型(短プラ連動)の2種類があり、基準になる金利が違います。

どちらも金融機関が優良企業に貸し出しする際の『最優遇金利』の事ですが、一般的に貸付期間が1年以内を短期、1年以上を長期としています。

長プラ連動金利は、金融自由化前まで、国債や長銀の5年物、10年物の利付け金融債の発行利回りを基準としていました。国債価格が上がれば金利(国債購入利回り)は下がり、逆の場合は下がる関係でした。

しかし、金融自由化により各金融機関が自由に金利を決めることができるようになって以来、短期プライムレートに一定の利率を乗せたものが一般的となっています。

現在では、新長期プライムレートと呼ばれています。

 

次に短プラ連動金利の場合ですが、以前は公定歩合に連動していましたが、こちらも金融自由化により各金融機関が自由に金利を設定するようになりました。

短プラ連動の基準金利は、一般的に中央銀行(日本銀行)の金融機関への短期(1年以内)の貸出金利に連動していますが、こちらも各金融機関の資金調達コストや、乗せ幅(金融機関の利益)により、それぞれ変わってきます。

最近の住宅ローンは、ほぼすべての銀行で短期プライムレートを基準にしています。

マンション投資で使われる住宅ローンでも、ほとんどが短プラ連動を採用していますが、借り入れの際には長短どちらに連動するのか確認した方がいいでしょう。

 

◆変動金利の性質

現在では長期プライムレートの基にもなっている短期プライムレートは、日銀の政策金利に影響を受ける性質があります。

しかし、日銀は経済の景況によって金利をコントロールしていますので、バブル崩壊以降のゼロ金利政策や、景気が回復していない今、変動幅は極めて少ない範囲となっています。

一般的な変動金利の住宅ローンは、5年間は支払金額が変わらず、毎月一定の金額を支払います。変動金利のローンは半年に1回金利の見直しがありますので、変動する度に支払金額の範囲内で元金と利息の割合を調整しています。

この5年間で金利が上がっていれば、5年後に毎月の支払金額は増え、下がっていれば支払金額は減ります。

もし金利が上がり続け5年後を向かえたとしても、支払い金額の見直しにはほとんどの金融機関で上限を設けています。

見直し時の上限は、現在の支払金額の1.25倍までという金融機関がほとんどです。

ただし、ローン期間終了までに元金が予定より減っていない場合、支払い最終回に一括返済するという契約になっていることが多いので、金利の知識も重要だということがご理解いただけると思います。

 

2.税制リスク

◆損益通算

現在のマンション投資では節税が大きな特徴として紹介されています。

確かに課税所得(所得税・住民税の算出の基礎になる金額)が高い場合には、マンション経営に関わる必要経費が認められていますので、損益通算(マンションの家賃収入から管理費や減価償却費、建物分の利息などの必要敬意費を差し引いた時にマイナスとなった場合、通常の所得金額から控除されること)によりそれなりの節税効果が期待できます。

しかし毎年変わる税制を考えると、今後もずっと続くという保証はありません。

平成27年からは相続税の基礎控除も大幅に変更になります。

現行の基礎控除は5,000万円から3,000円に。

法定相続人1人当たりの控除は1,000万円から600万円に。

ですから、マンション投資を行ううえでは、節税は『おまけ』として考える方が、資金計画は立てやすくなります。

 

◆譲渡所得税

マンション投資を何年も続けていると、タイミングによっては売却も一つの選択肢になってきます。

特にインフレの際には、金利や物価も上昇し、不動産価格も値上がりする傾向にありますから、ローンの残債によってはキャピタルゲイン(売却益)が見込めます。

ただし、売却時の税金には注意が必要です。

不動産の売却の際には、儲けた金額に対して税金を納めなくてはなりません。

この税金は『譲渡所得税』といい、所有期間によって掛る税率が変わります。

 

◆期間と税率

譲渡所得税は5年を境に短期譲渡と長期譲渡に分かれます。

ただし、譲渡所得税の『5年』の数え方は購入をした日から5年ではありません。

短期譲渡と長期譲渡の分かれ目は、売却した年の1月1日時点で5年を超えているかが基準となります。

例えば、マンションを2008年8月に購入し、2013年9月に売却した場合、購入をした日から5年以上が経っていますが、売却した年の1月1日を基準とすると、5年を満たしていません。ですから、翌年の1月1日が来るまでは短期譲渡所得税が適用され、税率は39%になってしまいます。

この期間を過ぎると長期譲渡所得税が適用され、税率は20%まで下がりますから、

ほんの数ヶ月で倍近く変わってきます。

 

 

◆売却時の儲けとは

譲渡所得の計算は収入金額から取得費と譲渡費用を控除して求めます。

取得費は購入代金、登記費用、印紙代、不動産取得税などを含めて計算します。

ただし、建物部分は購入から売却までの期間、減価償却費相当額を計算して除かなくてはなりません。

ですから、売却時に税金を納めるケースは下記のようになります。

 

取得費(土地代+建物代-減価償却分)-仲介手数料 < 売却価格

 

このように売却時に納税となることも少なくありません。

売却した際は必ず確定申告をする必要がありますので、納税の場合に申告をしないと延滞税などの余計な出費が発生してしまいます。

 

3.空室リスク

マンション投資の中で賃貸の空室は運用効率の悪化を招き、ローンを利用している場合は支払いを自己資金で賄わなければなりません。

空室は需要と供給のバランスや競合する物件との賃貸条件が関係しているので、

空室リスクを減らすには、入居者の視点で周辺環境や間取りも考慮して物件を選ぶ必要があります。

出来るだけ多くの入居者に好感を持たれるように駅からの距離や、物件のグレード、部屋の間取りなどの総合的な判断が重要です。

1棟のマンションでも間取りは様々ですから、生活動線や使い勝手も考える必要があるのです。

また、法人契約の多いエリアでは企業の業績にも影響を受けます。

業績の悪化は企業の福利厚生にも影響しますので、従業員への住宅補助が減額になれば、おのずと個人での負担が増える事となります。

当然、業績の悪化は従業員への給与やボーナスにも影響が出ますので、個人も負担を減らすよう、今より安い賃料の物件へ引っ越すケースもあります。

 

4.家賃下落リスク

マンション投資を行っていると必ず入居者の入れ替わりがあります。

家賃相場には幅がありますので、高い相場で募集するのか、低い相場で募集するのかによって、家賃も変わってきます。

仮に今現在の家賃が相場より高い設定をしている場合は、入れ替わり時に家賃が下がる事がありますし、低い場合は更新時や、次回の募集時に上がることもあります。

マンションの同じ階でも、募集次期や間取りによって家賃も違うのです。

また、近隣に競合するマンションが建設されると、やはり周辺家賃相場にも影響が出てきます。家賃相場は、常に新しいマンションの賃料が基準になっていますので、新築マンションや、築浅のマンションの賃料には目を光らせておく必要があるのです。

新築時や2月~3月の賃貸の繁忙期には高めの家賃で募集すること多くあります。

新築マンションの場合は、『新築プレミアム』とでも言いましょうか、多少高くても入居者は借りますし、賃貸の繁忙期である2月~3月の移動シーズンは、立地条件の良いマンションには申し込みが集中しますから、賃貸付けも容易になります。

ただし、高めの家賃が付いていたとしても退去は年間を通じてありますので、繁忙期以外では入居の入れ替わり時に賃料が下がる事があります。

特に1階の下落幅は大きく、5,000円以上下がることも珍しくありません。

理由としては、1階はセキュリティの面から女性が敬遠しがちになりますので、全体的な需要数が少なくなってしまいます。

また、最近ではインターネットの各種ポータルサイトで部屋探しをする方が増えていますが、ほとんどのポータルサイトで『条件検索』ができるようになっています。

その際、【2階以上】という項目が有りますので、その時点で検索から弾かれてしまうのです。

 

5.修繕リスク

長期的なマンション投資では修繕計画も大変重要です。

特に建物が適切な管理状態であれば、マンションの劣化を最小限に抑えることが出来ますし、良好な状態が保てます。

逆に管理状態が悪い場合は、思わぬ出費が発生してしまいます。

設備に関しては入居者の利用頻度によっても変わってきますので一概には言えませんが、エアコンやシャワートイレなどは電化製品ですから、修理が必要になることもあります。場合によっては交換したほうが安い時もありますので、状況によって対応する必要があります。

また、最近のマンションは長期修繕計画のもと、毎月一定の修繕費を積み立てていますので、定期的な点検や設備の交換もきちんと行われているマンションも多くなっています。

新築の投資用マンションでもファミリーマンション同様、購入時の修繕積立金は低めになっており、数年ごとに少しずつ上がって行くのが一般的です。

これは、購入時には頭金や諸費用などの費用負担が有りますので、当初の負担を少なくする為、ほとんどのマンションがこの方式を採用しています。

先々の修繕のことも考えて余裕を持った資金計画をする必要があります。

マンション投資では、確定申告で戻ってきた税金や更新料収入がありますから、将来のためにストックしておくことをお勧めいたします。

 

さて、次回は・・・

マンション投資の物件選びについてご紹介したいと思います。

 

 

ではまた。。。

 

 

 

マンション投資のメリット

前回はマンション投資の概要をお伝えいたしました。

今回はマンション投資の具体的なメリットについてご紹介しようと思います。

 

メリット1.

所得税や住民税が節約できること。

マンション投資を行うと、自営業者などと同じように、確定申告をしなければなりません。その際、購入時にかかる登記費用や事務手数料、毎年計上する減価償却費、借入金利(建物分)、租税、管理費、その他費用などの経費が認められ、通常の所得から控除され、課税金額が下がります。
サラリーマンの場合、勤務先で給与収入から所得税を源泉徴収されていますから、確定申告で経費を出すことで、収めた税金が戻ってきます。
所得税は現金で還付され、住民税は6月から減額となりますので、手取り金額が増えることになります。
収入によって違いは有りますが、5年~10年は税金が戻ってきます。

 

メリット2.

生命保険としての効果が期待できること。

マンションの住宅ローンには生命保険が付いています。これはご自宅などの住宅ローンと同じく、借り入れした本人が死亡したり、保険会社の定めた状態になった場合は保険会社がローンの残債を金融機関へ一括返済し、支払いが無くなる仕組みです。

マンションから得られる家賃はそのままですから、生存している場合は定期的な収入として、死亡した場合は遺族年金の様に残されたご家族へ家賃が入ってきます。当然、無借金のマンションですからいつでも売却可能です。

相場の価格であればおよそ3か月程度で現金に換えることができるでしょう。
その為、マンション購入後に生命保険の見直しなどで、生命保険料を削減する事も出来ますので、家計も助かります。

 

 

メリット3.

年金に代わる収入源として家賃収入が期待できること。

働いているうちは生命保険の代わりとして所有し、家賃でローンを減らしていけば、退職時の残債も少なくなります。

現在の金利水準では銀行に預けていてもなかなか増えませんから、退職を機に一括返済する方も多くいらっしゃいます。

マンションは相場価格であればほとんどの場合売却出来ますから、返済したお金が戻ってこないとは考えにくいです。ですから、蓄えた現金を切り崩して生活するよりは、お金に働いてもらい収入に変えていくという考え方も、今の時代には必要かも知れません。

家賃収入は比較的安定していますので、ローンを完済した後は年金プラスαの収入源として、家賃を受け取ることも可能です。

支払ったお金と家賃収入を比べると、銀行預金よりも効率がいいことが実感できるでしょう。

 

 

メリット4.

相続税の対策として効果的なこと。

相続税を払う必要があるのは、日本人では100人亡くなって4~5人と言われています。
というのも、相続の際に控除される金額が大きく、ある程度の資産がある方でないと控除金額を超えないからです。これを相続税の基礎控除といいます。

基礎控除の計算方法は、平成26年時点で基礎控除5,000万円+法定相続人の数×1,000万円となります。

例えば、ご夫婦と子供2人のケースで、ご主人が亡くなった場合、配偶者控除5,000万円+(法定相続人3名×1,000万円)ですから 相続税の基礎控除は現行で8,000万円になります。

ですから、相続財産が8,000万円を超えない限りは非課税となっているのです。

基礎控除の他にも、生命保険金や死亡退職金にも法定相続人一人につき500万円の控除がありますし、未成年者控除、障害者控除等もあります。相続税の計算は個々のケースによって違ってくるのです。
しかし、控除金額を超えるような資産の多い方の相続は大変です。

下記のように相続時の資産の所有形態によって課税金額がかなり違ってきます。

例えば・・・
現金は100%で課税されます。
土地は約80%
建物は約40%~50%
賃貸用マンションや貸家ではさらに30%が控除されますので、相続税の対策として有利となります。
また、物件の相続に加えて、将来受け取る家賃収入も相続されます。

将来の収入には相続税はかかりませんので、賃貸用不動産は相続税対策には有効な対策となるのはこのためです。

 

 

メリット5.

現物の資産であること。

株式投資、FX、商品先物取引、生命保険など、多くの金融商品がありますが、投資した会社の倒産や相場の暴落などが起こると、たちまち価値が無くなってしまうことがあります。

マンションの場合、販売会社が倒産してしまっても現物の資産である以上、常に市場で流通させることができますし、家賃は入ってきます。逆を言えば、家賃の入ってくるマンションであれば、家賃に応じた価値がありますので、いつでも流通させることができるという事です。

 

 

次回はマンション投資のリスクについてご紹介したいと思います。

 

 

 

ではまた。。。

 

 

 

 

マンション投資入門

 

前回までは賃貸管理に関することを中心にご紹介していきましたが、今回はマンション投資について書いてみたいと思います。

マンション投資とはどういうものなのか?

賃貸管理会社の視点も交えてご紹介します。

 

マンション投資とは、主に個人の方がマンションの一室を購入し、賃貸に出すことで得られる家賃を、利息や配当のようにして受け取投資のことを言います。

 

近年では、年金不安や所得の上がらない経済情勢も影響し、節税や私設年金、生命保険の代わりとして、ローンを使って購入する方が増えています。

購入に際し掛かる費用は、物件価格の1割り程度の頭金と諸費用のため、資産家でなくとも都心の好立地に購入することが出来るようになっています。

 

投資する方は30代~50代までの会社員や公務員の方が多く、ここ数年の低金利を背景に、家賃収入でローンの支払いがほとんど賄えるので、働いているうちはローンを家賃で払っていき、将来的には繰り上げ返済などで長期的な収入源にしていくという投資スタンスの方が多い様です。

 

次にマンション投資を行ううえで、必ず押さえておきたいポイントをいくつかご説明しましょう。

 

 

1.立地

何と言っても一番重要なのは立地です。

マンション投資は賃貸さえ付いていれば大きなリスクはなく、安定した収入を得ることができます。しかし、賃貸需要の少ないエリアや、供給過剰のエリアでは家賃が下がったり、空室が長期間つづくなどのリスクが発生してしまいます。

よく『駅から10分以内なら安心です。』なんて言葉を聞きますが、実際に管理をする立場からみると、最低でも駅から7分以内の人気エリアを選びましょう。

 

 

2.間取り

場所だけが良ければそれでいいというわけではありません。

ひと昔前であれば、バス・トイレ・洗面が一体となった『3点ユニットバス』でも賃貸需要はかなりありました。

しかし、新築ワンルームマンションが次々と分譲されるにつれ、バス・トイレ別が一般的になり、最近ではバス・トイレ・洗面台がそれぞれ独立したものへと入居者のニーズも変化してきています。人によって好みの違いや、家賃重視で間取りをあまり気にしない入居者の方もいますが、出来るだけ多くの方に好感を得られる部屋の方が空室リスクを防げます。ですから、購入するときは必ず間取りのチェックが必要です。

自分が見て使いやすいかどうかも重要なのです。

 

 

3.物件のグレード

駅からも近く、利便性のよい、自身が住みたくなるマンションかどうかも重要な要素です。当然第一印象は重要です。

綺麗に見えても、実はそれほどお金を掛けていない物件も多数存在しています。 建物は総タイル張りが基本です。躯体の劣化を防いでくれますし、一部吹きつけ塗装の物件よりも、将来的なメンテナンス費用は安く済みます。

オートロックや監視カメラなどのセキュリティの充実は、もはや当たり前になってきました。
総戸数が最低でも30戸以上の物件の方が、将来の修繕費用が戸数の少ない物件よりも割安になります。

また、投資用のワンルームマンションの融資を行う金融機関では、総戸数30戸以上の物件であることを条件にしているところもあります。

その他、収支のバランスや設備に関してもチェックポイントはいろいろとありますので、専門家に相談するのも良いでしょう。

 

 

4.金利

現在の金利水準は低く、しばらくは続きそうです。

しかし、金利が上昇した時のことも考えておかなくてはなりません。金利が上がれば支払金額は増えますから、繰り上げ返済をするなどの対策は必要です。

その為にも、ある程度の余力(蓄え)を残しておくように計画しましょう。

 

 

5.期間

期間は2種類あります。

ローンの期間と建物の寿命。マンションの法定耐用年数は47年です。 以前は60年でした。これはあくまでも減価償却を計算するうえで決められた数字です。 構造上理論からすれば、100年以上建ち続けます。

コンクリートの劣化スピード(コンクリートを放置した状態)は、1cm劣化するのにおよそ30年。建築基準法では、外壁に3cm以上の厚さを設けないといけませんから、単純計算で90年は建ち続けることとなります。

タイルなどで覆われている場合は劣化のスピードは遅くなり、さらに建ち続けることになります。ただし、コンクリートも酸化したりすると強度が変わりますから、単純計算のようにはいかないのが現状です。

建物も人間と一緒です。外からの見た目だけでは分からないことも多々あります。健康そうに見えても、ガンが見つかったり、内臓に疾患が見つかることもあります。定期的な健康診断が重要なように、マンションも適切な管理と設備のメンテナンスは重要なのです。

ローンを払い終わったら建物はボロボロだったという事が無いよう、キチンと管理されていることもチェックしましょう。

 

 

6.税金

マンション投資のメリットに節税効果が挙げられます。

所得税や住民税の減額は家計の助けにもなります。しかし、ワンルームマンション投資がスタートすると、戻る税金もありますが、払う税金も出てきます。

まず購入からおよそ1年の間に、1度だけ取得税を払わなくてはなりません。 都内のワンルームマンションでは、約15万円前後でしょう。

その後、8万円前後の固定資産税などのランニングコストは所有し続ける限り続きますから、トータルで考える必要があります。

 

次回は、このマンション投資の具体的なメリットはどういうものかを書きたいと思います。

 

 

 

 

ではまた。。。