月別アーカイブ: 2014年11月

どこも教えてくれない投資用マンションの売却事情

最近ご相談が多いのが所有物件の売却です。

そしてほとんどがワンルームや1Kの投資用マンション。
こうした物件の家主さんへは毎日のように電話が来ているそうです。
ではどんなところから電話があるのか?
1番は専門の買取業者

2番目に購入したデベロッパー
まず、一般で言う専門の買取業者はすぐに買い取ることはしません。

まずは仲介で売却の依頼を受け付けるのがミッションです。

そして徐々に値段を下げ、買主を探します。

個人の投資家へ紹介する業者もいますが、少ないです。

ほとんどが買取または業者へ紹介して手数料を稼ぎます。

この辺の事情はここでは書けませんが、もっと深い裏事情も存在します。

手数料は正規の手数料の場合も有りますし、業者からはもっと多くの手数料を「業務委託費」として受け取るケースがあります。

宅建業法では手数料の上限が決められています。

ですから正規の手数料より多い場合は「業務委託費」「コンサルティング料」という名目で受け取るのです。

中にはシステム金融みたく仲間うちの他社と連携して買取金額を下げさせる方法も行われています。
例えば家主の希望でA社が1,800万円で売りに出しとします。

するとB社が家主へ連絡し、1,000万円で買い取ると言います。

さらにC社が電話し、1,100万円で買い取ると伝えます。

さらにD社が電話し、1,000万円で買い取ると。。。
家主は自分がとんでもない金額で売りに出していることを理解し始めます。

そして絶妙のタイミングでA社が1,400万円で買うところが出来てきたと連絡します。

さらにこんな金額で売れるのはラッキーだ、逃すと値段が下がりますよ!と煽ります。
家主も今まで聞いたことない金額に「これは得では?」と考えます。

そして1,400万円で売ることに納得するのです。
これは初めから描かれたストーリーにまんまとハマったパターンです。

全ての業者とは言いませんが、こうした手荒なことを行う業者も現存します。

次に購入したデベロッパーが買取を行うケースです。

今は築6年~15年くらいが買取対象の目安になっていますが、ここにも様々な事情が存在します。

昨今の不動産市場は土地の仕入れが難しく、なかなか採算の合う土地が入手しづらい現状があります。

売り続けることが会社存続の生命線であるデベロッパーは、販売する商品を作り続けなければなりません。

しかし仕入れ環境が厳しい今、物件確保にも相当大変な思いをしています。

そこで目をつけたのが過去に販売した物件の買取再販です。

傍から見てると自分の尻尾を食べてるようにも思いますが・・・。
例えばこんな連絡があるそうです。
営業マン:今持ってる物件を売却して借り入れを減らしませんか?

営業マン:あなたは今の借り入れを退職時に払えますか?何かあれば破産しますよ?

営業マン:だから3戸売って1戸購入しましょう。立地も設備も良くなります。

営業マン:頭金は買取した時にできるので負担はありません。
家主の頭の中・・・

退職まであと5年だし借り入れが減るのはいいな。。。

ちょっと借り入れは減らしておかないと不安だし。。。

新しいマンションが1戸なら気持ちが楽だな。。。

じゃあ、もう少し詳しい提案を聞いてみよう。
となるわです。

あちゃーーーーーー!

これ、騙されてますね。

まんまとやられてます。

営業マンが描いたストーリーのまんま脳みそが動いてます。。。

あなたは何故これが損だかわかりますか?

冷静に考えてみてくだい。

答えはでますか?

では答え合わせ(笑)

3戸売って1戸新築を買うわけです。

業界では買い替えと言います。

状況にもよりますが・・・

という前置きは一応しますけど、実はこれっていい話に聞こえて、家主は大損する話なんです。
だって冷静に考えると、結果的に1戸残るのであれば今持っている物件を2戸売ればいい話でしょう?

何ゆえ新築を買わなくてはならないのでしょう???

ここに買い替えのトリックがあるのです。
では逆の立場で考えて見てください。

業者からすると3戸仕入れが出来て、1戸新しいマンションが売れる。

儲けるチャンスが4戸できるんです。
ではあなたのメリットは?

新築が残る?

ローンが減る?
よく考えてみてください。

答え合わせの続きです。
買取再販は決して家主さんに特をして欲しいからでは無いんです。

より多くの利益を得るための仕入れと販売を兼ねた業務なんです。

(買取だけだとしても結果は利益を出すための仕入れ業務です)
築十年のマンションであれば、当時の価格からして残債が1,500万円以下くらいになっています。

当時は30年のローンしか組めませんでしたから、現在の最大35年ローンと比べると元金の減りも早いんです。

しかも当時と今では価格も1割高いです。

いま2,500万円する物件が、当時は2,200万円くらいでした。

ローンも価格の90%までが最大でしたから、そもそもの借入金額が少ない。

頭金だって実際は値引きしていて、ほとんど出していない。

現在は金融機関も定価の95%以上の融資を付けます。

頭金1万円や10万円で購入できるくらいです。

借入がその分多くなり、元金の減るスピードも当時よりも相当遅くなるのです。

低金利だから・・・

そんな前置きがついても、スピードは遅いです。
上の金額で比べてください。

当時のローンが1,980万円(2,200万円の90%)

現在のローンが2,370万円(2,500万円の95%)

その差は390万円。

頭金10万円なら2,490万円のローン。

その差は510万円。
これだけスタート地点で借入金額が高いんです。
今の残債が1,500万円前後なのに、何故わざわざ更に1,000万円近い借り入れを増やさなくてはならないのでしょう?
冷静に考えれば分かることです。

でも・・・

買わされちゃうんですよね~
なぜこういうことを書けるのか?

簡単です。

こういうことをしないからです(笑)

だって管理会社ですもん。

ご参考に。。。
ではまた。。。

 

 

管理会社が敷金を預かる理由

あなたがマンション投資やアパート投資をするうえで、入居者の募集や家賃の集金といった業務はどうされていますか?
多くの方は『賃貸管理会社』または『地元の不動産仲介会社』へ任せているのではないでしょうか?

賃貸管理業務の中に退去時の敷金精算業務があります。

通常、敷金は管理会社が預かり入居者が退去する時には清算を行います。
なぜ管理会社が敷金を預かるのか?
これは家主と管理会社がお互いに手続きを煩雑にしないとうのが大きな理由ですが、それだけではありません。
以前こんなケースがありました。
契約時にどうしても敷金を預かりたいと家主さんがいました。

その家主さんの部屋が退去となり、いざ敷金の清算を行おうとしたところ家主さんがなかなか敷金を振り込んできません。

何度か連絡していても、「分かりました。」の返事だけで入金がない。

退去した入居者からも早く戻して欲しいと催促の電話がきます。

さすがにこれ以上待たせるのは契約上もできませんので、家主さんへも強く入金を求めました。

すると家主さんは・・・

「実は・・・」

「支払いに使ってしまったので今は振込みできないんです。」

「もう少し入居者に待ってもらえませんか。。。」
この家主さんは他社で管理している貸室が他にもあり、そちらの空室がかなり長かったため借入金の支払いに使ってしまったというのです。
こうした事は珍しいことではなく、余裕のない家主さんは敷金を手元に置いておくことができずに一時的にでも使ってしまいます。

管理会社からすると、敷金を預かっていればこうして家主と入居者の間に立ってやり取りする必要がないわけです。

もちろん入居者とのトラブルへも発展します。

こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、管理会社は資金を預かりスムーズな清算を行う必要があるのです。

ではまた。。。。