第5回の今回は『退去時立ち合い』についてです。
この退去時立会いは賃貸管理業の中でも、専門業者へ委託している会社が多いです。
大手になればなるほど、他社への委託がよく見られます。
オーナーの立場で考えると、この立ち会いを代行業者へ頼むのは原状回復コストがかかることにつながり、支出を増やします。
立ち会い専門業者は多くの場合が内装業務で利益を確保します。
賃貸管理会社は自社の社員を使わなくていいので、業務の軽減または人件費の削減となります。
一方、立ち会い代行業者はサービスで立ち会い代行を行うことで、内装業務を自社に任せてもらえる。
悪い業者だとクロスを張り替えなくてもいい壁まで張り替えて請求します。
賃貸管理会社の仕事の軽減とコストの削減、内装工事業者の仕事の受注と利益の確保。
お互いの利害関係が一致している仕組みです。
でも・・・
これはあくまで業者同士の利害関係です。
そこにオーナーは存在していません。
でもお金のしわ寄せは・・・
はい、オーナーに行きます。
私たちは自社で立ち会いを行っています。
部屋の状態を自社で把握することにより、無駄な出費がなくなるのです。
これが代行業者に頼んでいたらどうでしょう?
代行業者からの報告しか聞きませんから、部屋の状態、設備の状態がきちんと把握できない。
多少の不具合でも問題なく使えるものも多々あります。
それを社内で把握してるのとそうでないのとでは、大きな違いが生じるのです。
社内で状態を把握してれば、入居者にも事前に説明をして了承が得られたりもします。
しかし、把握していなければ入居者へ説明することもないですから、後にクレームとなる可能性があるでしょう。
そしてこれを交換したり直したりすると非常に高くつく。
こうした工事は他の工事と一緒にやった方が安いんです。
そしてもう一つ
自分たちが把握することで、事前に予想ができるんです。
もしかしたら3年以内に壊れるかも・・・とか
あそこはいつ壊れてもおかしくないから入居者が言ってくるかも・・・とか。
こうした準備は入居者に対してもスムーズな対応につながりますから大事です。
そのためにも退去時の立ち会いは自社で行うのがベストなんですけど…。
賃貸管理は奥が深いです。
ではまた。。。