第4回目の今回は『空室期間』についてです。
賃貸経営において空室というのは致命傷です。
期間が短いに越したことはありません。
この空室を埋めるにはきちんとした分析が必要です。
入居者は賃料と建物、部屋(設備)のグレード、他の類似物件との比較で物件を選びます。
もしあなたの物件の空室期間が長期にわたるのであれば、そこには必ず理由があります。
そして大抵の場合、上記のような賃料とグレードのバランスが適当でないと判断されています。
簡単に言うと
『その部屋にその賃料を払う価値があるのかどうか?』
こうした視点で『価値がない』という判断になってしまっているのです。
希望する賃料を取りたいのであれば、賃料に見合うグレードに変えていかなければなりません。
もし、お金の問題でグレードを上げることができないのであれば、見合った賃料にする必要もあるでしょう。
そして中途半端な募集を続けると、結果として大きな痛手を負います。
仮に10万円の賃料で募集した部屋が3か月空室になったらどうでしょう?
年間の賃料収入は30万円も減ります。
都内の賃貸借契約は2年ごとの更新が多いですから、30万円減ることで2年間で210万円になってしまいます。
では97,000円に下げた募集で、空室期間が1か月ならどうでしょう?
2年間で約223万円となります。
95,000円でも約218万円。
空室期間の長期化は、賃料減額よりも痛手となることがあるのです。
自身の物件がなぜ空室なのかという分析の重要性がここにあります。
建物(部屋)は年数とともに古くなり、新しい物件が毎年のように建てられています。
そうした物件とも競合していくわけですから、立地が抜群にいいとか、グレードがもともと高いとか、
他の物件に勝てる付加価値がないのであれば、賃料を含めた総合的なバランス勝負となるわけです。
空室期間がオーナーの収益に与える影響はとても大きいです。
繁忙期のような時期はある程度強気で募集しても入居してくれるケースもあるでしょう。
しかし閑散期になったらそうとも行きません。
釣りに例えるならば、魚の少ない池でみんなが釣りをしている状態です。
あなたの針にかかるのか、他人の針にかかるかは、仕掛けとエサが重要です。
そしてもう一つ重要なのが『情報』です。
周りがどんな仕掛けを使っているのか?
どんなエサを使っているのか?
空室を埋めるにはこうした周辺の情報も大切なのです。
しかしオーナー自らが情報収集するにも限界があります。
本業をお持ちの方も多いです。
現場(賃貸仲介)の生の声を拾うのも私たち賃貸管理業者の重要な業務なのです。
地味な仕事をコツコツと。
ではまた。。。