第9回目の今回は『建物のリフォーム』についてです。
大手の不動産会社が管理していた1棟マンションを私たちが管理をし始めて、収益が改善したケースがあります。
築年数は25年。
以前の賃料は45,000円~60,000円
部屋の広さによって賃料の高低があります。
管理が変更した時の直近の契約賃料が、小さい部屋で30,000円台後半。
私たちが管理をする際には、直近の契約が賃料がいくらで貸し出されたかを見て、今後の予想(覚悟)をします。
大手の管理会社からは「もう築年数も古いのでこれが相場です。」と引き継ぎを行いました。
管理変更をした後に地元の賃貸仲介業者を何件もまわりましたが、「あのマンションは安いから入るんです。」と言われた物件です。
では、どうやって収益を改善させたか?
細かくは書けませんが、物件を見たときに何点か気になる個所がありました。
その一つは入居者の動線。
オートロックの物件でしたが、1階に事務所があり、正面の入り口は事務所用になっていました。
入居者はエントランスの数メーター脇にある入口から出入りをしているのです。
私がそのマンションを訪れた時に迷ったくらいの場所です。
これには違和感を覚えました。
そこで、入居者の導線を考えたオートロックの移設と、エントランスの簡単なリフォームを行いました。
入居者の目線で考えると、このマンションに誰かを呼ぶには入口の説明が必要でとても不便です。
そして見た目も暗い感じで、見栄えがしません。
そうなるとこのマンションの魅力は「安い家賃」ということになるのでしょう。
これはもったいない。
少し手を加えれば見栄えもよくなり、安さだけが魅力のマンションではなくなります。
建物のリフォームは『視点』が重要です。
入居者目線で考えたらどうなのか?
そして
入居者の不便はどこなのか?
入居者だけではなく、友達が来た時にどう思うのか?
きちんと人の目を気にする必要があるのです。
そうすると見えてくるのです。
最低限やらなくてはいけない個所は?
優先順位は?
そして重要なのが
『いかに安いコストでそれらを改善するか?』
ここがポイントです。
こうした改善を行うと賃料(収益)が上がります。
ちなみにこの物件の現在の賃料・・・
必要最低限の工事を行い募集したところ、10,000円近くアップして、現在50,000円近い賃料で満室です。
建物のリフォームは、やるべきポイントの把握と工事コストの管理が大事ですね。
ではまた。。。