収益を上げる賃貸管理①『賃料』

賃貸管理でオーナーの収益を上げるにはいくつかのパターンがあります。

そのためのポイントを毎回1項目ずつ、10回に分けてお伝えして行きます。

 

 

第1回目の今回は、収益をあげる王道である『賃料』についてです。

 

 

不動産を貸すということは、収益を上げるための投資と考えて私たちは管理をしています。

ですから、いかにオーナーの収益を増やすことができるかがポイントになるわけですが、簡単に収益を増やすには高い賃料が取れればいいわけですね。

しかし現実はそんなに簡単ではありません。

 

今ではほとんどの入居者がインターネットを使い、周辺の類似物件がいくらぐらいの賃料なのか?大体の賃料相場を把握しています。

また、募集の時期や競合の有無によって、状況も変わってきます。

こうした他の競合する物件に勝たなくてはいけませんから、当然ながら募集にも戦略が必要になってくるわけです。

 

賃貸の募集を見ると、ほとんどの物件が『賃料』と『管理費』を分けて募集しています。

実はこの『賃料』と『管理費』の分け方に決まりはありません。

自由です。

 

たとえば次の二つの募集はどちらがパッと見で安く感じるでしょう?

 

【賃料】81,000円 【管理費】5,000円

【賃料】79,000円 【管理費】7,000円

 

おそらく下の79,000円が目に飛び込むはずです。

そして数秒後に合わせたら同じだと気付く。

 

でもこれって意外と重要なんです。

 

今は二つの数字を並べて比べていただきました。

だから数秒もすればトータルで同じ金額だと気付く。

これがランダムに掲載されるインターネットのサイトならどうでしょう?

 

なかなか気づきません。

 

そしてもうひとつ

 

インターネット検索では、賃料の上限を設定して検索することができるのです。

もし部屋を探している人が上限賃料80,000円で設定したらどうですか?

 

【賃料】81,000円 【管理費】5,000円 にした募集は画面にすら出なくなってしまいます。

 

はい、これで競合がひと部屋消えました。

 

ほんのちょっとしたことですが、明らかに反響は違います。

賃料を1,000円上げて80,000円しても、インターネットの検索にはこの部屋が出てくるのです。

 

そしてさらにもう一つポイントがあります。

 

一般的な賃貸借契時にかかる初期費用は、敷金・礼金・前家賃、火災保険料、仲介手数料が主な構成です。

火災保険は賃料には関係ないので、その他の4つで計算するとどうでうしょう。

 

~敷金1か月・礼金1か月・前家賃1か月・仲介手数料1か月と仮定~

【賃料】81,000円の場合
243,000円(81,000円×3)+87,480円(仲介手数料)
=330,480円

【賃料】79,000円の場合
237,000円(79,000円×3)+ 85,320円(仲介手数料)
=322,320円

 

おわかりいただけますか?

 

賃料総額が同じでも、入居者が支払う初期費用には差が出るのです。

 

賃貸管理業務を行っていると、この初期費用が出せなくて契約が流れてしまうケースも実際にあります。

入居者によっては初期費用がやはり大きなポイントになっているということですね。

特に就職や進学で何かとお金が必要なときには、少しでも安い初期費用の方を選びます。

賃借人を付けたいと思えば、このような細かい部分を工夫するのは当たり前だと思います。

 

でも・・・

 

やっていないところが多いです。

 

こうした賃料と管理費のバランス調整は、問い合わせの状況、閲覧状況を見ながら変えていくのもいいでしょう。

 

賃貸のマーケットは時期によっても変わります。

エリアによっても部屋探しに動く時期が異なったりする。

周りの競合物件がいつの間にか賃料を変更しているケースもある。

 

少なくともこうした事情を気にしておく必要はあります。

 

募集を出したらそれっきり・・・

 

これは絶対避けるべきです。

気づいたら他の物件がいつの間にか契約になっていて、自分の物件が残っている、なんてこともありますからね。

 

 

 

ではまた。。。

 

 

 

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