月別アーカイブ: 2014年5月

収益を上げる賃貸管理②『長期入居』

第2回の今回は『長期入居』についてです。

 

 

空室期間が長引けば、その部屋は収益を稼げていないことになります。

このロスをなくすには、賃借人にずっと入居してもらうのがいちばんです。

 

仕事の都合や家族構成の変化で退去することは仕方ありません。

また、収入が上がってもっと高い家賃の部屋に引っ越すひともいれば、彼氏や彼女と同棲を始める人もいる。

それぞれが何らかの理由で退去するわけですが、これらの理由に当てはまらない方の退去は何としても食い止めるべき。

なにせ退去する理由がないのに退去するわけですから。

 

ではどうするべきか?

 

当たり前のことをやればいいのです。

まずは要望(理由)をしっかりと聞くことが大切です。

解決できる理由であればクリアしなくてはなりません。

 

安定した収益を稼ぐには少しでも長く住んでもらうことが得策です。

人気の部屋で順番待ちなら話は別ですが、そんな部屋はなかなかありません。

とにかく長期的に住んでもらった方が収益性は高いです。

 

退去をするには少なからず理由があります。

こうした理由を聞いて、解決するのも賃貸管理には必要です。

 

だいたいは更新の時期に退去を考える方が多いでしょう。

この場合、更新料を払いたくないのか、それとも別の理由なのか気になるところです。

 

退去すると、空室期間が生じたり内装の費用などがかかったりするので、オーナーの出費が増えます。

なので理由によっては柔軟に対応しなくては損です。

 

もし更新料が理由であれば、半額にしてでも入居しててもらったほうがいい場合(時期)もあります。

入居者も引っ越し費用や原状回復の負担などありますから、本来であれば長く住んだ方がいいんです。

ですから、こうした対応も選択肢として考えておきたいですね。

 

もう一つ別のケース

 

理由もなく退去する方は初期費用の安い部屋へ移り住むことがよくあります。

裏を返せば、入居者に長期的に住んでもらうには、長期的に住んでくれそうな募集の仕方をしなくてはいけません。

最近目にする敷金0円物件。

空室対策の手段としてやっている部屋なのでしょう。

 

でも・・・

 

これはやめた方がいいです。

こうした物件に入居する方は退去するのも早いです。

 

あくまでも経験値ですが、初期費用が少なくて入りやすいイメージもあるかもしれませんが、更新のたびにまた似たような条件の部屋へ引っ越します。

逆にきちんと敷金や礼金を払う方の方が、入居期間は長いです。

長く住むつもりだから初期費用がある程度かかっても仕方ないという心理なのでしょう。

 

私たちが入居審査をする時の視点は別のブログで書きますが、長期入居を獲得するには、入居後の対応はもちろんのこと、実は入居前の審査が重要なんです。

 

それもちょっとしたこと。

お楽しみに。

 

 

 

ではまた。。。

 

 

 

収益を上げる賃貸管理①『賃料』

賃貸管理でオーナーの収益を上げるにはいくつかのパターンがあります。

そのためのポイントを毎回1項目ずつ、10回に分けてお伝えして行きます。

 

 

第1回目の今回は、収益をあげる王道である『賃料』についてです。

 

 

不動産を貸すということは、収益を上げるための投資と考えて私たちは管理をしています。

ですから、いかにオーナーの収益を増やすことができるかがポイントになるわけですが、簡単に収益を増やすには高い賃料が取れればいいわけですね。

しかし現実はそんなに簡単ではありません。

 

今ではほとんどの入居者がインターネットを使い、周辺の類似物件がいくらぐらいの賃料なのか?大体の賃料相場を把握しています。

また、募集の時期や競合の有無によって、状況も変わってきます。

こうした他の競合する物件に勝たなくてはいけませんから、当然ながら募集にも戦略が必要になってくるわけです。

 

賃貸の募集を見ると、ほとんどの物件が『賃料』と『管理費』を分けて募集しています。

実はこの『賃料』と『管理費』の分け方に決まりはありません。

自由です。

 

たとえば次の二つの募集はどちらがパッと見で安く感じるでしょう?

 

【賃料】81,000円 【管理費】5,000円

【賃料】79,000円 【管理費】7,000円

 

おそらく下の79,000円が目に飛び込むはずです。

そして数秒後に合わせたら同じだと気付く。

 

でもこれって意外と重要なんです。

 

今は二つの数字を並べて比べていただきました。

だから数秒もすればトータルで同じ金額だと気付く。

これがランダムに掲載されるインターネットのサイトならどうでしょう?

 

なかなか気づきません。

 

そしてもうひとつ

 

インターネット検索では、賃料の上限を設定して検索することができるのです。

もし部屋を探している人が上限賃料80,000円で設定したらどうですか?

 

【賃料】81,000円 【管理費】5,000円 にした募集は画面にすら出なくなってしまいます。

 

はい、これで競合がひと部屋消えました。

 

ほんのちょっとしたことですが、明らかに反響は違います。

賃料を1,000円上げて80,000円しても、インターネットの検索にはこの部屋が出てくるのです。

 

そしてさらにもう一つポイントがあります。

 

一般的な賃貸借契時にかかる初期費用は、敷金・礼金・前家賃、火災保険料、仲介手数料が主な構成です。

火災保険は賃料には関係ないので、その他の4つで計算するとどうでうしょう。

 

~敷金1か月・礼金1か月・前家賃1か月・仲介手数料1か月と仮定~

【賃料】81,000円の場合
243,000円(81,000円×3)+87,480円(仲介手数料)
=330,480円

【賃料】79,000円の場合
237,000円(79,000円×3)+ 85,320円(仲介手数料)
=322,320円

 

おわかりいただけますか?

 

賃料総額が同じでも、入居者が支払う初期費用には差が出るのです。

 

賃貸管理業務を行っていると、この初期費用が出せなくて契約が流れてしまうケースも実際にあります。

入居者によっては初期費用がやはり大きなポイントになっているということですね。

特に就職や進学で何かとお金が必要なときには、少しでも安い初期費用の方を選びます。

賃借人を付けたいと思えば、このような細かい部分を工夫するのは当たり前だと思います。

 

でも・・・

 

やっていないところが多いです。

 

こうした賃料と管理費のバランス調整は、問い合わせの状況、閲覧状況を見ながら変えていくのもいいでしょう。

 

賃貸のマーケットは時期によっても変わります。

エリアによっても部屋探しに動く時期が異なったりする。

周りの競合物件がいつの間にか賃料を変更しているケースもある。

 

少なくともこうした事情を気にしておく必要はあります。

 

募集を出したらそれっきり・・・

 

これは絶対避けるべきです。

気づいたら他の物件がいつの間にか契約になっていて、自分の物件が残っている、なんてこともありますからね。

 

 

 

ではまた。。。

 

 

 

賃貸管理は不動産のプロに任せる

賃貸管理をやっていると、オーナーからの相談がよくあります。

 

所有している物件の売却についてや、繰り上げ返済をするタイミングや物件の順番、買い替えや借り換え、自宅や相続物件のことなど・・・

そして一般的な賃貸管理業務とは関係ない相談もよくあります。

 

みなさん私たちが不動産業に精通していることを知っているのでこのような相談があるわけです。

 

 

私たちのもとには他の賃貸管理会社からの変更が多くあります。

多くの賃貸管理会社の社員は不動産実務を経験していません。

そのため、不動産業務について相談されても答えることができないのです。

 

なにか相談されれば、販売担当者へ聞いてくれと返答されます。

しかし販売担当者が既に会社を辞めていたり、そもそもの業務が自社の商品を売ることですから、たとえ聞かれても答えることができない。

担当を信用してマンションを所有したけど、気づいたら辞めていた・・・

 

よく耳に入りますが、不動産業ではこんなことが当たり前の業界です。

 

 

不動産というのは、購入してから手放す(出口)まで、もしくはいくつかの選択肢を持って購入するべきなのですが、なかなかそこまで考えていないのが現実です。

長期にわたり不動産を所有すると、自身の収入や家族構成といった生活の変化もあるでしょう。

ほとんどの方がこうした変化のときに初めて今後の所有について考え始めます。

そして必ずと言っていいほど『お金』の問題に行き着きます。

 

中には損をして売る方もかなりの人数でいます。

もし購入当初から『出口』を意識していたらおそらく損をすることはなかったでしょう。

 

 

私たちが賃貸管理業を始めたのは、私たちの知識と経験と実務が、このような方たちに必要だと感じたからです。

賃貸管理業界には不動産業に精通した人間が少ないです。

そこに私たちが『価値』を提供できるなら、役に立てることは多分にある。

そして必要な『価値』をいつも考えています。

 

賃貸管理業の最大の役割は、オーナーの収益を上げること。

 

そのためにどう進化していくかが、賃貸管理業に求められることだと思っています。

 

 

 

ではまた。。。

 

 

 

 

『免許』の意味するもの

免許が必要な商売って色々あります。

 

医師、弁護士、公認会計士、税理士、行政書士、社労士、司法書士、建設、不動産、金融、証券、薬局・・・

 

特殊な業種もあるでしょう。

 

ただし免許があるから『その道のプロ』と一概にいうわけにはいきません。

なぜなら、それぞれの業種でいろんな業務がある。

業務が細分化され、その人(会社)の『専門』となる強みが少なからずあるはずです。

 

病院に眼科や耳鼻科、内科や外科などがありますが、ドクターに共通しているのは『医師免許』を持っているということ。

『〇〇の医師免許』のように、各診療科目で免許は分かれていません。

 

われわれ不動産業に携わる者たちも、売買が得意な人、賃貸の仲介が得意な人、売買の仲介が得意な人、仕入れが得意な人、それぞれ得意分野が異なります。

そしてまた、そこから細分化されます。

得意な売買は戸建てなのか、ビルなのか、土地なのか・・・

 

でも一般的には『不動産業』というひとまとめになります。

 

僕の『免許』の解釈は

 

『その業種に携わるうえで、広く最低限の知識を有している。』

 

こんな風に捉えています。

 

だから必要な専門家を探す時は、その業種の中でここは何がいちばん得意なのか?

そういう見方をしています。

 

 

賃貸管理会社選びも同じで、その会社が何をメインに業務を行っているのかを知らないといけません。

アパート建築なのか、投資用マンションの販売なのか、賃貸仲介なのか、賃貸管理なのか・・・

 

必ずメインとなる業務があるはずです。

 

 

ちょっと角度を変えると違った見方ができるんですね。

こういう視点で『何か』を探すって楽しいです。

 

 

 

ではまた。。。